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音楽制作の依頼料金って本当に高い?

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このブログや私の公式サイトを見て頂いている方の中には、

・音楽制作の依頼料金が高い!!

と感じている方も多くいらっしゃると思います。今日はそんな方のためになぜ高いのかを私なりにご説明をさせて頂きます。

※ただ、クリエイターによって考え方や料金設定は違うので参考程度にご覧ください。

まずは単純に時給計算

都内でよく見るアルバイトの時給を例に計算をしてみます。

上記のように「1曲20時間かかると」と仮定すると最低でも21,000円の制作料金でようやくアルバイトの時給と同じになります。

※以下、この21,000円をこの記事では基本料金と表現させて頂きます。文章に基本料金と出てきたら「21,000円」だなと考えてください。

実際には・・・

20時間と書きましたが、この時間が全て制作に当てられるわけではありません。

  • 制作前の打ち合わせ
  • リファレンス曲の用意・確認
  • 構成など基礎決め
  • 作成データの保存場所などを準備
  • リファレンス曲を分析  などなど

これら制作以外の事も入ってきます。時間で計算をすると依頼内容や、人にもよりますが1時間~2時間くらいかかるでしょうか。

この時点で制作に使える時間は18時間に減りました

さらに・・・

制作だけを考えればいいのであればいいですが、一発でOKが出るとは限りません。修正回数が多くなればなるほど、マイナスになっていきます。

この「修正」がなかなか難しくなることもあり、何でもかんでも言われた通りにやっていっては泥沼にはまり込みいつまでたっても終わらず、依頼者の方もどうすればいいかわからなくなり・・・

◆結果キャンセルとなってしまったり

◆完成はしたけれどめちゃめちゃになってしまったり

◆40時間などかかってしまい時間給で500円程度になってしまったりします

こうなってしまっては依頼をした側もされた側も疲弊するだけでLose-Loseとなってしまいます。

<備考>時には言われた通りではうまくいかない可能性を伝え、提案をする

こだわりにの強い方にはこの方法は使わず、全ての判断をゆだねるのがベストですが多くの個人依頼の方は・・・

「音楽の知識がないがゆえに、理論上などおかしくなることを言ってくることもある」

こういうときはしっかりと伝えていかないといけないと私は考えています。

話が脱線しましたので制作料金の話へ戻ります。

トータルで考える必要時間と経費

修正などは一度聴いてもらわないとどうなるかわからない部分もありますが、時間や経費を全て考慮していく必要があります。

  • 制作以外でかかる時間費用
  • 制作自体でかかる時間費用
  • 修正になった場合にかかる時間費用
  • 納品データ作成にかかる時間費用
  • 電気代などの諸経費

上の枠内に書いた項目だけ見ても21,000円ではやっていくのは厳しいというのはなんとなく想像できるのではないでしょうか?

※ちなみにさらに税金も引かれるので、計算に入れなければいけません。

知識や技術、プロ機材使用への対価

次に実際にかかる時間や、経費以外の面を考えていきます。

「作曲・編曲・作詞」これらは誰でもできると私は思っています。(前にこのような記事を書いたら、「誰にでもなんてできない」とご丁寧に叩かれましたが・・・」

でもできる(ように)なるというが正解かもしれません。勉強をすればできるようになります。

ただ依頼を受けて仕事としてやっていくには膨大な時間と費用をかけて知識や技術を身に着けてきています。それにも対価が必要になります。

これは音楽に限らず世の中のにある全てに言えますね。

医者、建築、料理、接客、美容師・・・上げたらきりがないです。

このように音楽もほかの職業と同じように苦労して身に着けて知識や技術を使っていく為、その対価を乗せているのが通常です。

私はイラストが描けないので、必要な時はやはり「イラストが描ける知識・技術」に制作料という対価を必ずお支払いさせて頂いています。(いらないという方もいますがそれでも必ず支払います)

正直なところ、知識や技術は決まっている事なのである程度続けていて仕事に出来ている方であればそこまで大差はないかなと私は思います。

機材やソフトなどの使い方や導入費用

事業としてやっている作曲家ならばここも考えていることが多いのではないでしょうか?よりいい音楽を提供するために、機材などの設備投資をしていると思います。

ですが、ただ投資してはい終わりというわけにはいかないのでその投資分を細かく割って制作料金に入れていることもあるでしょう。

ピンキリですが、仕事としてやるために私は600万円以上かけてきています。

ー対価が加算ー

記事冒頭に書いている基本料金に「知識・技術の対価」が加算されます。人によって幅があるので何とも言えませんが、すごーーく安くしてくれていて5,000円という方から100,000円以上という方もいます。

<余談>個人的に思う事・・・

Twitterやほかのブログなどを見ているとこういう方をお見受けできます。

  • 音楽という芸術でお金儲けをするなんてひどい、最低
  • 作家として外注で使われて金儲けの道具にされるのはイヤ  などなど

他にも色々目にしますが、ネガティブなことは基本的にスルーしたい性格のなので二つだけ挙げておきます。

このように、なぜか音楽でお金を頂くことがダメと思っている方が一定数います。

逆に、音楽を作ってもらうのになんでお金を払うの?という方も残念ながらいます。

話が脱線するのでここでは深堀はしませんが、そういう方はそういう方の価値観があるのでいいと思います。

ただ私は「依頼者さんから頼まれ求めている音楽を、身に着けている知識・技術、お金をかけた機材などを使い作ったらその対価を頂くべき」と考えているので、上記の価値観の方とは少し距離を置くようにしています。

知名度(ブランド力)

次に知名度。ここが一番金額に差が出るところではないでしょうか?

まずは財布で例えてみます

例えば財布があるとします。ただ、見た目も機能も全て同じ違うのは「ブランド名」のみ。

①誰もが知っている有名ブランド名

②聞いたこともない名前のブランド名

③一部界隈では知られているブランド名

①~③があるとします。このうち値段が高くなる順番を言うと

① → ③ → ②

という順番になりませんか?ブランド名以外全て同じ財布なのに。

①だったら一流ブランドだから100,000円でも買う

だけど・・・

②だったらブランド名がよくわからなから3,000円とかでも迷う方がいるのではないでしょうか?

③に関しては釣りやキャンプをやる方には有名なブランドだけど、やらない人からしたらよくわからないというそんな感じの立ち位置です。

音楽でも同じことが言えます。

音楽だったら・・・

全く同じ音楽を作ったとします。(ありえませんが・・・)

①「メジャーアーティストにも提供している作曲家」

②「趣味の延長でやっている作曲家」

③「個人事業で生計を立てられているけどメジャー提供がない作曲家」

今の私は③に該当します。生計は立てられていますがメジャー実績はありません。

①~③で高い順に並べると

① → ③ → ②

となりますね。全く同じ曲でもそうなります。

知名度や実績が増えていくと総じて制作料金も上がっていくことが多いように感じます。(あくまで個人的に感じる事です)

ブランド力は料金設定の中でも一番影響が出ている部分です。

人柄、信頼性、安心感

これは制作料金に影響するというよりも、依頼をする方が最後にはどこで判断するかの基準の一つなような気もします。

誇張して言うわけではなく、私もちょくちょく「人柄がいい」「話し方に安心感が合って信頼できそうだった」など、言って頂けることがあります。

これだけで頼んでもらえるとは言えませんが、音楽を作っていく中で何回もやり取りをするので頼んだ作曲家が、「話しずらかったり」「連絡が遅く、謝られなかったり」「時折音信不通になったり」などがあったら頼みたくないですよね。。。

私の場合は、正直「そこもしっかりしますので少しだけ金額を上げさせてください」という面もあります。

本業の作曲家、副業の作曲家

私は音楽で生計を立てているので「本業が作曲家」という事になります。

ネットや様々なプラットホームが発達したおかげで、本業の傍ら副業として作曲家として依頼を受けている方も多くいらっしゃいます。

「本業」と「副業」の違いを軽く見てみます。

「本業」が作曲家

まずは「本業」としてやっている作曲家です。

  • 知識・技術力が高い事が多い
  • 常に多くの音楽を作っているので対応力が高い
  • 本業なので適当にやることはない
  • データのバックアップを取るなど見えないところでもリスクヘッジをしている
  • 様々なところから声がかかっている事が多いので安心して頼める  など

本業としてやっていけるレベルにあるので、知識や技術力、対応力はもちろんの事、他の方とのつながりも多くもっている為、信頼・安心して任せる事ができると考えられます。

とは言え「本業」作曲家にもデメリットはあると思います。

  • 制作料金が高い事が多い
  • 立て込んでいる場合、納品までに時間を貰う事もある

言うまでもなく、本業としてやっている為クオリティが高いのは当然ですがその分制作料金が「副業」の方よりも高くなることが多いです。

この記事中盤辺りにも書きましたが、プロ仕様の機材やソフトを多く使っている為仕方がないと言えば仕方がない事かと思います。

もう一つ、「本業」でやっているという事はそれで生活を成り立たせているわけであらゆるところから依頼が多く来ているのも事実です。(表に出していない場合も多い)

締め切りが重なった時などはその締め切り納品が終わり次第になったりと、納品までに時間が必要になることもたびたび発生します。

私の場合もそうです。

  • コンペ提出納期が近い
  • 一度に大量に発注が入った
  • Liveやレコーディング日が決まっている為優先する必要がある
  • イベントが近い為優先する必要がある
  • 他のクリエイターに関わる案件で緊急修正が入った  など

「本業」の場合時には営業もしている為、さまざまな案件を抱えている作曲家が多いと覆います。最近ではオンライン講師をやりながらという方もいるのでその兼ね合いもあったりするかもしれません。※私は講師業は行っていません。

では次に「副業」の場合を見ていきます。

「副業」で作曲家をやっている

「副業」がやりやすくなり、作曲を副業としている方も多くいらっしゃいます。「副業」でやっている作曲家へ依頼をするときのメリットとデメリットを考えていきます。

  • 制作料金が安い事が多い
  • 中には音楽に詳しく、制作料金が安いのにレベルが高い作曲家も混ざっている

すみません、結構考えたのですが「副業」作曲家の方の一番のメリットは制作料金が安いという事以外思い浮かびませんでした。

私も「副業」からスタートしている

メリットが思い浮かばなかった理由として、「私自身も副業からスタート」していてその時は安いくらいしかメリットがなかったように感じる為です。

次に「副業」作曲家に依頼したときのデメリットを見ていきます。

  • 副業なので人によっては適当になることがある
  • 本業の隙間時間に行っている方が多いので連絡が遅い事がある
  • 知識・技術力のレベルが不明確 など

他にもあるのですが、副業でやっている方を悪く言うようになってしまってもいけないのでデメリットは3つに留めておきます。

あえて書いたデメリット3つは実際に私が相談を受けた事がある内容です。

◆連絡がなかなか取れなくてキャンセルしたのでお願いできますか

◆適当に対応されるので聞いてみたら副業で本業が忙しくと言い訳された

◆簡単なことを頼んでも「対応できない」と言われることが多すぎて完成しなかった

など、残念ながらこのような相談を受けることがたまにあります。

安いから仕方ないと思うか、安くてもお金を払うのだからしっかりやってほしいと思うかはそれぞれ個人の判断や感覚なので、何が良くて、何が悪いなどとは私は言えませんが上に書いた「本業」「副業」のメリット・デメリットをしっかり勘案して依頼をするのがいいと思います。

おすすめは「本業」の方へ依頼

私も本業ということもありますが、不安や迷っている場合は予算をためて「本業」の作曲家に頼むのがいいと思います。

特にサブスク配信やLiveで使用予定の曲などは、作曲編曲・作詞はもちろんの事、Mixの知識や技術、その他も必要になります。

そういった付随して必要な知識・技術も「本業」でやっている方の大半は身に着けていると思います。

まとめ

制作料金はここまでに書いたことの合計によって決められていることも多いです。

【制作料金 例】

結論、制作料金って結局いくらなものなのか

ピンキリですが、個人の方の依頼を受けている個人事業として行っている方で多いのは

「40,000円~80,000円」くらいをよく見ます

忘れてはいけない著作権譲渡というのは凄い事

最後にこれだけは誰に依頼をしても忘れないほうがいいのは、「著作権譲渡」というのはかなり凄いことだという事です。

ココナラなどで依頼を受けている方などを見ると当たり前に「著作権譲渡します」と書いています。ただこれは作曲家からしたらかなりのサービスなんです。

確率は低いにしても、提供した曲が大ヒットした場合著作権を譲渡していたら印税は一切入ってこなく、最初の数万円の制作料金だけという事になります。

ですが、依頼した側にが著作権を持っている為サブスク配信など大ヒットした場合は膨大な報酬が入ってくることになります。

その著作権譲渡代も含まれて、数百万円の機材やソフトを使い、何年もかけて身に着けた知識や技術を使い、オリジナルの曲を50,000円とかで作る、かなり安いと思います。

一見高く見える金額はトータルで考えると実はそんなに高くはないのです!


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